4K以降の超高画質技術の戦略 ③テレビ市場のマーケティング論(デザインを除外)
◆画質マニアとはなにか
・何度も聞いた曲であっても、高級なスピーカーで聞くと差が分かり、習慣性が消えて心地よさを楽しめる。
画質も同じことで、画質マニアは何度も見る映像コンテンツがあり、それを楽しむために高画質を追及する
◆画質マニアと比較して一般消費者の画質観とはなにか
・画質マニアのように何度も見る映像コンテンツがない
・だから、店頭で比較しても差がわからない
・画質を吟味するコストが無限なら全員が同じ評価をするはずだが吟味コストがかけられない
・吟味コストがかけられないので『画質がわからない中で判断』する
・このときに『画質がわからない中で判断』=『素人理論』が形成される
・素人理論の内容の具体例は「液晶を自社開発してると綺麗」「大手で有名だから綺麗」「画素が多いと綺麗」
◆素人理論と価格
もし「画質で差をつけようという競争をしていることを一切知らせず」に、テレビを選ばせたらどうなるか?
⇒画質で差があるかは判別できず有名ブランドか価格重視でテレビを選ぶ
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つまり、「画質の存在」「画質で差をつけるアピール」をしていることで、素人理論上の価格上乗せをしている
◆シェアを決めてるのは素人理論
もし「画質で差をつけようという競争をしていることを一切知らせず」に、テレビを選ばせたらどうなるか?
⇒画質で差があるかは判別できず有名ブランドか価格重視でテレビを選ぶ
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ブランド力やマインドシェアでシェアが決まってると言われるが、
「画質の存在」「画質で差をつけるアピール」をしていることで、素人理論でシェアが決まる
その素人理論がブランド力やマインドシェアに非常に近い
この素人理論を動かせれば高いシェアを取れる
◆シャープが国内で高いシェアを取れたのに海外ではソニーにもサムスンにも負けた理由
サムスンはフィーチャーフォンを海外で先行して販売し先進的なイメージのブランドに育っていた
そのため、素人理論でシャープが高画質だと思われていないから